coLinux用 Momonga Linux 1 パーティションメージの利用方法 1. はじめに coLinux を用いることで、Windows2000/XP上でMomonga Linux 1 のパッケージ群を動作させることが可能になります。 この文書では、coLinux用 Momonga Linux 1 パーティションイメージの利用方法につ いて述べます。 なお、本文書並びに配布パーティションイメージはまったくの無保証です。 2. 用意するもの 以下の物を用意します。 (1) coLinux http://www.colinux.org/snapshots/からcoLinuxをダウンロードします。 動作確認にはcoLinux-20041024.exeを利用しました。 (2) パーティションイメージ coLinux用のパーティションイメージを用意します。 Momonga Projectでは以下のパーティションイメージを配布しています。 各イメージ毎に複数のサイズを用意しました。ファイル名の後ろにある"512M"や "1G"が展開後のイメージサイズになります。この中から必要なサイズのパーティ ションイメージを選んでダウンロードして下さい。 bz2イメージを展開するには、Linuxで展開したあとに転送するという手も ありますが、coLinuxを動かすWindowsで展開するのが一番簡単です。 http://sources.redhat.com/bzip2/#bzip2-latest からWindows版のbzip2 バイナリをダウンロードしたものを使用して展開してください。 ・ /パーティションイメージ(ext3) Momonga Linux 1インストール済みの/パーティションです。 インストールされたパッケージの容量は約2G程で、どのイメージも内容は同 じです。 MomongaLinux1-20041225_4G.img.bz2 MomongaLinux1-20041225_6G.img.bz2 MomongaLinux1-20041225_8G.img.bz2 ・ /homeパーティションイメージ(ext3) ext3でフォーマットしただけのクリーンなパーティションイメージです。 /home用に用意しましたが、その他の用途にも利用出来ます。 ext3_512M.img.bz2 ext3_1G.img.bz2 ext3_2G.img.bz2 ext3_4G.img.bz2 ext3_6G.img.bz2 ext3_8G.img.bz2 ・ swapパーティションイメージ mkswap済みのswap用パーティションイメージです。 swap_256M.img.bz2 swap_512M.img.bz2 (3) VNC Viewer coLinuxでXアプリケーションを利用するにはXサーバが必要です。 本文書ではXvncをXサーバとし、Windows側でVNC Viewerを利用して表示を行ない ます。 Windows用のVNC Viewerには以下のようなものがあります。 RealVNC http://www.realvnc.com/ TridiaVNC http://www.tridiavnc.com/ TightVNC http://www.tightvnc.com/ Ultr@VNC http://ultravnc.sourceforge.net/ MetaVNC http://metavnc.sourceforge.net/ 動作確認にはRealVNC Viewer Ver.4.0を使用しました。 3. 起動準備 (1) coLinuxのインストール coLinuxのインストーラをを起動し、ガイドに従ってインストールします。 インストールの詳細についてはhttp://www.colinux.orgやその他の解説サイト等 を参照してください。 以降ではC:\Program Files\coLinuxにインストール済みとして説明します。 (2) パーティションイメージの配置 ダウンロードしたパーティションイメージを展開して適当なフォルダに配置しま す。 以降の例ではC:\Program Files\coLinuxに次のイメージを配置したものとします。 / MomongaLinux1-20041225_6G.img /home ext3_1G.img swap swap_256M.img (3) coLinux設定ファイルの用意 下記のようなcoLinuxの設定ファイルを用意します。 ファイル名はmomonga.colinux.xmlで、C:\Program Files\coLinuxに作成します。 ------------------------------------------------------------------------ root=/dev/cobd0 ro ------------------------------------------------------------------------ 設定ファイルを用意するときの注意点は以下の通りです。 ・ 文字コードはUTF-8、改行はLFで用意してください。 ・ のindexは必ず/を0、/homeを1、swapを2としておいて下さい。 パーティションイメージ中の/etc/fstabは以下のように設定されています。 ----------------------------------------------------------------- /dev/cobd0 / ext3 defaults,noatime 0 1 /dev/cobd1 /home ext3 defaults,noatime 0 2 /dev/cobd2 swap swap defaults 0 0 #/dev/cobd3 /mnt/cdrom udf,iso9660 noauto,ro 0 0 none /proc proc defaults 0 0 none /dev/pts devpts gid=5,mode=620 0 0 ----------------------------------------------------------------- ・ 上記はWinPcapを用いたブリッジ接続の例になっています。利用する環境に合 わせて適宜変更して下さい。もしTAPを用いた接続を行う場合は、Windowsの ネットワーク設定にて外部への接続を共有出来るようにしておいてください。 coLinux起動後に行なうパッケージのインストールやアップグレードは、ネッ トワーク経由で行ないます。 coLinuxのネットワークの設定については、http://www.colinux.orgやその他 の解説サイト等を参照してください。 4. 起動及び初期設定 (1) 起動 コマンドプロンプトを開き、coLinuxのインストールパスに移動したのちにcoLinux を起動します。 -------------------------------------------------------------------- > cd "c:\Program Files\coLinux" > colinux-daemon.exe -c momonga.colinux.xml -------------------------------------------------------------------- (2) キーボードとネットワークの設定 起動に成功すると、キーボードの選択画面が表示されます。枠線の表示が半角カ ナに化けてしまいますが、動作に影響はありません。 ↑↓キーで選択したらTABキーを押して[OK]に移り、リターンキーを押して下さ い。 続けて、ネットワーク設定画面が表示されます。[OK]にカーソルを合わせてリター ンキーを押してください。ネットワークアドレスの設定画面が表示されます。 TABキーで項目を移動しながら、IPアドレス、ネットマスク、DNS及びデフォルト ルートのIPアドレスを入力して下さい。 最後に[OK]に移り、リターンキーを押すことで設定が完了します。 ------------------------------------------------------------------------ (注意) 初回起動の最中のみ、xfsのフォントパスの初期化が行われます。このとき、 画面にはフォントパスが大量に表示され完了までしばらく時間がかかります が、異常ではありません。 ------------------------------------------------------------------------ (3) ログインと初期設定の実行 loginプロンプトが表示されたらrootでログインして下さい。パスワードは必要 ありません。 コマンドプロンプトが表示されたらcomomonga-setupを実行します。次のように コマンドを入力してください。 ------------------------------------------------------------------- $ ./comomonga-setup Please connect with XXX.XXX.XXX.XXX:0 by vncviewer. ex) vncviewer XXX.XXX.XXX.XXX:0 ------------------------------------------------------------------- 正常に実行されると、上記のようにvncviewerで接続を促すメッセージが表示さ れます。"XXX.XXX.XXX.XXX"の部分は(2)で設定したIPアドレスが表示されます。 DHCPを選択していた場合は、自動取得したIPアドレスが表示されます。 (4) VNCで接続 Windows上でvncviewerを起動します。ダウンロードしたVNC Viererを実行すると、 接続先を入力するダイアログが開きます。comomonga-setup実行時に表示された IPアドレスを入力して下さい。 しばらくすると、Momonga Linuxの初期設定画面が表示されます。 (5) Momonga Linuxの初期設定 画面の表示に従って、Momonga Linuxを設定します。 ・ 言語 以降の設定画面の表示に使用する言語を選択してください。 ・ キーボード 利用しているキーボードに合わせて選択してください。 ・ ルートパスワード rootユーザのパスワードを設定してください。 ・ ネットワーク設定 ここではホスト名の設定のみを行います。 [ネットワーク構成を変更する(C)...]ボタンをクリックしてネットワーク設 定を開いてください。 [DNS]タブを選択し、"ホスト名"と"DNS search path"を変更してください。 続けて[ホスト]タブを選択した後[新規]をクリックして、ホスト登録を行い ます。ここで入力した内容が/etc/hostsに追加されます。 設定例) [DNS]タブ ホスト名: momonga.hogehoge.jp DNS search path: hogehoge.jp [ホスト]タブ アドレス: XXX.XXX.XXX.XXX <--(3)で表示されたIPアドレス ホスト名: momonga.hogehoge.jp エイリアス: momonga 設定が完了したら、ネットワーク設定を保存して終了します。 --------------------------------------------------------------------- (注意1) ここで、ネットワークデバイスの無効化やIPアドレスの変更は行わない でください。VNCが切断され、初期設定を完了することが出来なくなりま す。 (注意2) ネットワークデバイスの一覧にデバイス名が表示されていませんが、異 常ではありません。ここにはカーネルモジュールでロードされるデバイ スのみが表示されます。coLinuxのネットワークデバイスはカーネルに組 み込み済みのため表示されません。 --------------------------------------------------------------------- ・ タイムゾーン 使用するタイムゾーンを選択してください。 coLinuxではハードウェアクロック未対応です。UTCのチェックはOffのままに しておいてください。 ・ ユーザアカウント 普段利用するユーザを追加してください。 ・ セットアップ終了 [次へ]をクリックすることで初期設定が完了します。 (6) VNCでグラフィカルログイン 再度vncviewerを起動し、同じIPアドレスに接続します。 初期設定が正常に行えていれば、gdmによるグラフィカルログインの画面が表示 されるでしょう。 まずはrootでログインしてください。続けてパッケージの追加とアップデートを 行ないます。もしパッケージ選択の際に日本語表示を利用したいのであれば、ロ グイン画面で[Language]をクリックし、[日本語]-[日本]-[EUC-JP]を選択した上 でログインしてください。 5. パッケージの追加 パッケージの追加を行ないます。 配布しているインストール済みイメージは、GNOME,KDEを動作させるために必要な最 小限のパッケージ構成になっています。利用に際して必要になるパッケージを以下の 手順で追加してください。 (1) パッケージ管理の起動 GNOMEの場合 [アプリケーション]-[システム・ツール]-[アプリケーションの追加/削除] を選択してパッケージ管理を起動します。 KDEの場合 rxvt等のターミナル上でsystem-config-packagesを実行することで、パッ ケージ管理を起動します。 (2) パッケージを選択 必要なパッケージを選択します。各説明の左にあるチェックボックスをチェック するか、右の[詳細]から個々のパッケージを選択してください。 (3) パッケージのインストール [更新]をクリックすると依存関係のチェックが行われます。チェック完了後に確 認の表示が行われますので、問題が無ければ[続ける]をクリックしてインストー ルを開始してください。 6. パッケージのアップグレード インストールされたパッケージ群はMomonga Linux 1リリース当時のバージョンのも のです。最新のパッケージにアップグレードしてください。 rootでログインした後、以下のようにターミナル上でmph-getを実行します。 ------------------------------------------------------------------------ # mph-get upgrade ------------------------------------------------------------------------ ftpサイトから最新のパッケージ情報を読み込み、しばらくするとアップグレードさ れたパッケージの一覧を表示します。アップグレードを開始するか聞いてきますので、 問題が無ければ"y"を入力してください。アップグレードが開始されます。 以上。